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  食事と一緒に考えたいお水のこと

 
「水道水をボウルに入れてあげる。」
ペットシッターを始める前は、みんなそんなものだろうと思っていたら…。
大間違いでした!
容器、種類、あげ方は実に様々。
ボウルの他にボトル、循環式給水器。最近はペット用水素水なんてものも販売されていますが、さてどんなお水をどんなふうにあげればいいのかな?
 

  お水の種類

水道水
 
日本の水道水は、厳しい基準をクリアしていますし、軟水として硬度もチェックされていますから飲み水として与えても問題ないでしょう。
沸騰させることで塩素のにおいを消すこともできますが、腐敗しやすくなりますので気をつけましょう。
浄水器を使って浄化した水も同様です。
消毒のための塩素が除去されているので、常温で放置しておくと雑菌が繁殖しやすくなっているわけです。
高温多湿である夏場の場合、室温で丸1日が限度といわれています。
ミネラルウォーター
 
ミネラルウォーターには、
軟水(硬度が120mg/L未満 日本のものはほぼコレです)と
硬水(硬度が120mg/L以上 ヨーロッパなどの大陸の水)があります。
(硬度はカルシウムとマグネシウムの含有量で区別されます。)
軟水は問題ありませんが、硬水については注意が必要!
カルシウム・マグネシウムの摂り過ぎは尿路結石や膀胱結石の原因になることもあり、また尿結石症をすでに発症してしまっている場合には、その症状を悪化させてしまう場合があるとされています。
購入する時は表示をチェックしましょう
水素水
 
最近話題になっている水素水。
生活習慣病や、さまざまな病気の予防に効果があるとして、動物病院でも治療に使用されているという記事も見かけます。
でも現段階では研究や治療例が少なく、
はっきりとした効果が実証されてはいないようです。
ペットの健康のためにも、さらなる研究が待ち望まれるところですが…。
なお水素水の濃度の基準については、現在公的な定義等はありません。

 

  どのくらいの量が必要?

犬と猫、種類や体重により必要量は当然違ってきます。
計算式も色々あってけっこう難しい…。

犬が1日に最低限必要な水の量は
「132×体重kgの0.75乗」
もう一つ別の計算式として
「体重g×0.05〜0.07」
という式もあります。

この計算式に当てはめると体重5kgの犬の場合は
目安として水分摂取量が1日250〜441mlであれば問題ないと考えられます。
(けっこう幅がありますね)

猫は「1.2×70×体重kgの0.75乗×0.9」という計算式があります。
体重5kgの猫の場合は253ml

*ちなみに「乗」は「^」(スマホの電卓にも隠れたところにあります)

うちの子そんなに飲んでない気がする…。
ちょっと待って!
ウエットフードに含まれる水分も含まれますから実際の水のみの摂取量はこれを引いた量になります。
(だんだん面倒になってきた…もう一息です)

* ドライフードの水分含有量:10%前後
* ウェットフードの水分含有量:75%前後

ウェットフードを毎日170g食べる猫は、170×0.75=127.5ml。
フードだけで127.5mlの水を摂取していることになります。
一方、ドライフードのみを毎日100g食べる猫は、100×0.1=10mlしか
摂れていないことになります。

基本的には、水は飲みたいときに飲む、で良いと思います。
ヒトと同様、飲む量には個体差があるものです。

ただ、水分摂取量が少なければ
尿結石や膀胱炎になりやすかったり、
代謝が悪くなったりと、よくないとこが多いのは事実…。
水をあまり飲まない子には飼い主さんが工夫して与えることも必要です。
逆に必要以上に水分を欲する場合は腎不全などの病気の疑いもあります。
工夫よりお医者さんに行くべきでしょう!

さて、どうやって計りましょう?
目盛付きのボウルや ディスペンサーで飲量を計ってみるのも一つの方法。
「用意した量ー残った量」でもいいと思います。
こぼしたり蒸発したりと正確な数値ではありませんが、おおまかでも把握できます。
あくまで一つの目安として考えられればよいと思います。

どうも少なすぎる…というときは
フードにお水をかけて与える、
スープを作ってフードにかけるなど
フードからも水分が摂取できるようにするなどします。

 

  お水を飲ませる工夫

タイプの違う容器を複数個用意する。
よくいる場所や立ち寄る場所に複数個タイプの違う容器を置く。
大きい容器が好き、流水じゃないと飲まない、風呂場の洗面器がお気に入り…。
好みってあるようですよ。

循環式給水器というのもあります。
水を循環させ、フィルターでろ過してゴミや臭いを除去。
新鮮な水が飲めますし、水が流れるので興味津々
(ただしフィルター掃除はマメにしてくださいね)

複数個用意するという事は、飼い主さんの留守中に
容器をひっくり返してしまった場合の予備にもなります。
ペットシッターの依頼を受けたときは、必ず2カ所以上の場所にお水を置いて頂いております。

実際に観察しているとあまりお水を飲まない子って多いですよ〜。
尿量のチェックもしてみてくださいね!

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